2013年5月3日金曜日

銀の城~日テレからくり時計の違和感の正体in汐留~

場所: 日本, 汐留駅(東京)
 汐留の日本テレビ社屋には、スタジオジブリ作のからくり時計がありますが、このからくり時計、なんだか浮いてるなと思うのは私だけでしょうか。 街コラム 日テレからくり時計の違和感と、汐留という街、再開発が生み出した巨大建造物について。


今回の記事は、非常に主観的です。世間はそんな事全然感じていないのかも…。 人間だれしも、自分が普通だと思ってる感覚が実は少数派であるって事を認めたくないものです。それを自覚し認めるのは怖いもので…この記事を書いたのは4月半ば。アップしようかどうしようか迷いましたが… アップする事にしました。 同じ事を思ってる方が、たとえ少数派でも、おられるかもしれないので。

からくり時計の違和感の理由


日本テレビ社屋のからくり時計
日本テレビ社屋のからくり時計

これがその、からくり時計です。スタジオジブリの宮崎駿さんの作品です。

時計の大きな腕と細かな装飾の奥に、霊魂が宿っていても不思議ではありません。 そもそもスタジオジブリは、そのようなキャラクターを生み出してますね。ハウルの動く城、ラピュタの巨人兵。 幽霊や神様といった見えざるものを描くのも得意ですよね。となりのトトロ、千と千尋の神隠し。

つまり、スタジオジブリらしい、とても生物的な作品です。 素敵な作品です。

でも、周りの風景に合ってない、そこに違和感があるのです。







汐留の風景です。



汐留は、再開発で誕生したオフィス街です。 通路は地下、地上、2階の三層構造。地下通路と鉄道駅は直結しており、雨でも濡れずに通勤できるので快適です。

地下通路 地上、2階通路、その上にゆりかもめ


しかしながら、



生物的な心の隙間を、一切許さない。




温もりとは無縁の風景。植物は植えられていますが、こうも計算されて配置されていると、安らぎは半減です。(全く無いよりはマシでしょうけど)



立派なビルが立ち並ぶピカピカな街ですが、あまりにも冷たすぎるのではないか?

まるで、人が人である事を許さないような街です。



いや、これは、街と呼べるものではなく…。

これは、城です。 ピカピカの、銀の城です。



からくり時計は生物的ですが、地域全体が、生物性を否定している。だから、日テレのからくり時計は、違和感があるのです。

からくり時計のそばに、本心が見えてます。

からくり時計に向けられる監視カメラ
生物性を表現しながら、本心ではそれを拒否しているのです。 言いかえれば、からくり時計は、自分たちが拒否しているものを表現しています。



なぜ汐留は、銀の城になったのでしょう?

それは、入居者が、それを望んだからでしょう。

King of math media

汐留はビジネスのための場所。 ビジネスに生物性は不要ですね。




銀の城は、その姿から、まねかれざる者を遠ざける効果があると思うのです。 ホームレスとか、落書きする輩とか。 そういう人は、企業にとって損害でしかありません。

とはいえ、このような銀の城――冷たく、排他的な威厳を放ち、人が人である事を許さない空間――が、今後も増えていくとしたら、東京はさらに人として生きづらい所になってしまうのではないかと、心配なのです。

だって、企業だけでなく、街だって、街を新しくするのならピカピカの完成図を求めるでしょうし、まねかれざる者は来て欲しくないだろうし、引越しを考えて視察しに来たお客様に好印象を与えるには、銀の城は最適です。

銀の城は、初対面は誠に好印象なんですよね。 「わー、きれい」って思っちゃう。 すぐに飽きるのに。



そんな風に思うのは、少数派ですかねぇ。

イマドキの一戸建て住宅地の風景や、巨大な団地の風景、ロードサイドに全国チェーン店ばかり並んでる風景などは、それほど悪く思わないんですけどねぇ…。

それらは、建物はピカピカでも、その前を走る道路とか、建物の隙間なんかに、生物的な隙がはいる余地が残っているから。でしょうか。



とはいえ、汐留は、仕方が無いかなと思います。

汐留の歴史をたどってみると、江戸時代は大名屋敷。明治時代に鉄道駅と車両基地になり、それがそのまま戦後まで続きました。 汐留が街や都市だった事は、ただの一度も無い。 別に、汐留ができたせいでどこかの街が失われたわけじゃないのですし。

そして、繰り返しますが、汐留はビジネスのために再開発された場所。 ビジネスに生物性は不要です。 私のような部外者がどんな感想を持とうが、銀の城を構築する事でビジネスが円滑に進み利益が出るのであれば、そこで暮らす人々にとって、最適な場所なのです。



今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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