そこで、とても面白くて素晴らしい絵画を見つけたのです。
その絵画は、園内にあるトンネルの壁に描かれています。
鈴ヶ森第二トンネル。その市街地側の壁です。
そこに描かれている、5点の絵画が、素晴らしいのです。芸術的なのです。
では、1点ずつ、紹介いたしましょう!
日本
日本を描いた絵ですね。
現実というよりも、日本のイメージを描いたものだと思います。
全体のほのぼのとした感じがいいですね~
左上の猫と、池から逃げるミドリ亀にも注目!こういう細かい表現も素敵です!
――絵画の右側にある通り、この絵画は、中学校の美術の授業で描かれたものだと分かります。そう言われると、たしかに、水面や地面の色使いの上手さは、小学生じゃあ難しいかと思いますし、かといって、子供らしい柔軟な発想も健在です。 …例えば、生垣の花の品種は、なんだろう(^_^?)
イギリス
イギリスと言えば、ビッグベンと赤い2階建てバス! …そして、五輪!? あぁ、ロンドンオリンピック!この絵画が描かれた頃にロンドンに決定したんでしたっけ? …でも、そのうち「どうして五輪は他の国でも行われてるのにイギリスで五輪なんだろ?」って思われてしまうのでは…?
…それよりもすごいのが、2階建てバスの屋根に座っているどう考えても命が危ない人と、その人が見物してる飛行機よりも大きいイギリス国旗( ゚д゚ ;)。
オランダ
オランダといえば、チューリップに風車!日本人のオランダのイメージそのものです。
さらに、中学生らしい柔軟な発想で、風車はすごくファンシー!
チューリップの花びらが舞っている所や、月の形も、オランダらしい幻想的なイメージを強調していますね!(^^)/
イタリア
これはベネチアのイメージ!水路の街、舟をこぐ人、そして洗濯物を描いてるあたりも、ベネチアっぽさを引き立ててますね!
石橋の質感や、水の陰も、うまく描けてると思います。
…なんですけど、
このあたりが不思議な事になってません?
建物とその前の道は両方とも直線に見えます。けど、建物の入り口は道と接してるのに、橋の部分では、建物と道の間に、空間があるように見えるのです。
…もしかしたら、建物の下を水が流れているのかもしれませんね。
…けど、そうすると、左下の窓が、開かなくなっちゃう(^_^;)
――そしていよいよ最後の作品。
ハワイ
…ちょ!まて! ハワイって! 国じゃないのかよ!
この絵画ができてから、いったいどれだけの人が、心の中でつぶやいたのでしょう?
このハワイが無ければ、こうやってBlogで取り上げる事は無かったと思います。 …じゃあさっきのイタリアはベネチアでいいじゃん!?
さらに、このハワイ、なかなかすごいです。
海と空の筆遣いは南国の夕方のイメージを現実の風景以上に表現していると思います。いや、筆遣いだけではないです。 この絵は、現実の風景や物理法則ではなく、私達の思うハワイのイメージに忠実なのです。 先ほどの4カ国もそうでしたが、このハワイは徹底的にその方針を貫いていると思います。
なので、なぜ海の上に神殿が?とか、その神殿は何で3本柱なんだろ?とか、ヤシの木はどこから生えてるんだ?とか、神殿の手前の海の模様は浅瀬なのか?とか、もしや浅瀬ではなく沈む太陽に反射する光をを表してるのか?とか、だとすると太陽はどこに?とか、そんな事はどうでもいいのです。
そして、
この部分は一体何を表しているのか?というのも、大した問題ではありません。その左にあるのはスピーカーに見えますので、この建物はライブハウスだと思うのですが、それは分かっても、この部分だけは、どうしても、分からない(^_^;)
全て計算されていても不思議ではない!
以上、いろいろとツッコミ所がある作品群でしたが、私はそれを含めて、素晴らしい芸術だと思うのです。 ツッコミ所があるという事は、人を引きつけるチカラが作品にあるという事です。
私達が描くハワイのイメージ。ビーチと沈む夕日とヤシの木と神殿とライブハウス、その全てを目立つようにするには、現実に即してなんていられないのです。
ツッコんだ所も全て計算通りであっても、全く不思議ではありません。
…しながわ水族館や鈴ヶ森処刑場跡地などのついでに、ちょっと見物してみては?
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
田中優紀、松川佑依子
返信削除しながわ区民公園
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