2014年11月20日木曜日

スカイツリー周辺の芸術作品群をめぐってみた

場所: 日本, 東京都墨田区業平2丁目
東京スカイツリー周辺には、いろいろな角度と方法でスカイツリーを鑑賞できる芸術作品がたくさん存在します。 それらは「GEIDAI TAITO SUMIDA Sightseeing Art Project」というプロジェクトで作られたものです。

東京藝術大学と台東区と墨田区がコラボして作られた芸術作品を、めぐってみました。 …曇天だったから半ば仕方なく。 ホントは、スカイツリー、登りたかったよぉ(>Д< ;)


天気が悪かったので予定変更したのです。


いや私事なんですけど、この日は平日なのですが休暇が取れたんですね。 それで、休日は混んでいるであろう所に行こうと思ったんです。

ならば、休日は混んでいる場所といえば、スカイツリー展望台だろう! というわけで、押上まで行ったわけですよ。

めっちゃ曇ってるやん

…しかしながら、この天気。

天気は回復傾向だという予報もあったので、すみだ水族館に行った後に登ろうかと思ったのですが、回復せず…

あらためて予報を見ると「夕方まで天気は回復しない」という予報に悪化してやんの。


…なので、この日は、諦めました。



仕方がないので、周辺の散策でもするか… と思い、


業平公園に、ぶらり。

そこで、見つけてしまったのです。

I は・は・は



…なんじゃ、この葉っぱは!?



「GEIDAI TAITO SUMIDA Sightseeing Art Project 」
…と、あります。

東京藝術大学と台東区と墨田区がコラボレーションして、芸術作品を造ったようです。

GTS 藝大・台東・墨田アートプロジェクト
http://gts-sap.jp/

これは「は・は・は」という作品のようですが、どうやら、他にもいっぱい作品があるようですよ!



…とはいえ「芸術作品めぐりなんて、誰がするんだろう? こんなプロジェクトが地域振興に結びつくのだろうか?」という疑問が、沸き起こるわけですよ。


それなら、自分が、やってやろうじゃん!? 芸術作品めぐり!


というわけで、他の作品も見に行ってみました!

J Reflectscape



これは、何なんでしょうか?

ぱっと見は分かりません。 さすが芸術の世界です。


…あ、そういう事か!

これは、鏡を使って、スカイツリーと記念撮影をするための装置ですね!


…あぁ、良かった。

素人でも、わけのわかる芸術があって。


K ゆらぎツリー



スカイツリーの下部分を逆さにしたような芸術です。


…このプロジェクトの狙いが、見えてきました。

なるほどこれは、スカイツリーのいろいろな眺め方を提示しているのですね。

そういえば、スカイツリーができる前から、ツリーと記念撮影をしたりするのが、流行りましたね。


…もっとも、ツリーが完成したら、人の流れはツリーの中に行ってしまった感がありますが。


L スカルプチャーツリー



木製の塔でしょうか。



塔の中には、十二支が潜んでいます。

…うーん。 やっぱり、芸術は難しい。



この作品のそばには、また変わったベンチがありますが、これは、このプロジェクトのロゴですね。


A そらちゃん



吾妻橋で隅田川を渡り、浅草へ!


橋を渡ると、そこにいるのは「そらちゃん」という、まねきねこ。


目玉や心臓から、スカイツリーを覗きこむことができます。

やはり「いろいろな視点でスカイツリーを見る」というのが、このプロジェクトのコンセプトのようです。


浅草駅に最も近いせいか、一番大きな案内板がありました。

アルファベットの順番もAだし、ここがスタート地点なわけですね。

Iから廻りはじめた私は、あまのじゃくでしょうか?


そらちゃんのそばから見るスカイツリー。

…しかし、スカイツリーよりも、アサヒビールの金の雲のほうが目を引きます(^_^;)


B グリーンプラネット



作品は隅田川沿いに集中しています。

これは…宇宙からの電波を受信するつもりでしょうか?


グリーンプラネットというそうで。

説明書きによると、穴から覗いてみるのが、鑑賞の仕方のようですが。


…こういう風に見るのですね。

それにしても、ずっと植物を枯らさないようにしなければならないという事は、このモニュメントは維持管理が大変そうです。


ここにも、GTSベンチがありました。


…うーん。 このベンチが、あったりなかったりするのが、ちょっと勿体ない気がします。

すべてのモニュメントのそばに、このベンチがあれば… 2001年宇宙の旅に出てくる、モノリスのごとく、異世界に通じるもののような存在感が出るなると思うんですよね。

C 石の舟




…これが一番、ぶっとんでました。 …まぁ、芸術とは、そういう、分けのわからないものですが。


…なんやねん、これは。


石に、いろいろな生物の顔が、くっついています。


この顔の制作には、浅草小学校の児童も参加しているそうです。


…先生は、子供たちに、この芸術を、どのように説明したのでしょう。

児童「この作品は、どんな意味?」
先生「いや、先生もよく分からないんだ」

D LOOK


矢印型の2階建てベンチと、煙突型の望遠鏡です。



この芸術が、最も活用度が高いようです。

…ホームレスの家として。 ですが。


E スカイネスト



スカイネストとは、空の巣。 という意味だそうです。


巣には鳥が住んでいます。

巣のくぼみからスカイツリーを眺めると、巣に守られている感覚がする… と、説明書きには書かれているのですが。



思った事。

…さっき、似たような作品があったような?

スカルプチャーツリーと、かぶってません?



F 桜橋北詰はらっぱ




…あれ、ここは、何もない!?


いや、何もないのではなく…

鉄の柵の素材や、うねりかた、ベンチの場所など、芸術作品としてふさわしいように考えられて造形されているのでしょう。

説明書きによると、この鉄柵は、鍛造(たんぞう)という技法が使われているそうで… つまり、叩いて成形する技法ですよね。  


鉄作に微妙な凸凹がありますが、そこで鍛造が使われているのでしょうか。 機械では生み出せない自然なゆらぎ…なのかもしれません。


G ソラニハ



桜橋を渡り、ふたたび墨田区へ。


首都高の高架下に、その芸術があります。


この生物の視線の先に、スカイツリーがあります。

…この生物の正体は? 芸大の想像上の動物でしょうか?


説明書きにも、動物の正体は描かれていませんでした。


H おぼろけ



…あぁ、芸術めぐりの道のり、結構長かったです。



これが、最後の1つ。 おぼろけ。


説明書きによると「スカイツリーの足元の風景を棒のフィルターでぼやかす事で抽象化されたビュースポットをつくろうと考えました」 …との事。

そして「おぼろけな風景の中で東京スカイツリーはよりクリアに浮かび上がる」とも書かれています。




しかしながら、曇天にかすむスカイツリーとの相性も、いいんじゃない!? 




以上 「GEIDAI TAITO SUMIDA Sightseeing Art Project 」 で造られた芸術めぐりでした。



…うーん。 芸術めぐりをしてみて、あらためて、これが、地域振興、厳密には、スカイツリー周辺の回遊増加につながっているのかと考えると… 雀の涙じゃないかと思うんですよねぇ。

スカイツリー建設途中および開業直後なら、芸術めぐりをする人も、それなりにいたのかもしれませんが。





とはいえ、芸術というのは、そもそも、経済発展とか、利益追求とか、そういうものとは別の世界のものですよね。

これらのモニュメントだけではなく、駅前にある銅像とかも含めて、直接的な価値を生むものではないと思うのです。


まちなかの芸術作品は、なんとなく空気のように存在するものだと思うし、直接的には無価値だと思いますが、それでいいのだと思います。 

誰にも注目されてない、無価値な造形物を、たくさんの人とカネを使って、街中に作る… そんな事は、街が豊かではないと、できません。

ムダを一切許さない街は、息苦しいものでしょう。 そのような街に人が集まりませんよ。

空気のように存在でも、直接的には無価値でも、それがある事で、街に、すきまや奥行のようなものが生まれ、人々に心地よさを与える… 行きかう人々は、その芸術に注目しなくても、無意識でも、ちょっと心が豊かになる… まちなかの芸術作品は、そのようなものではないでしょうか。


もちろん、それに使う費用の額は妥当か。という事は、言うまでもないですけど。


今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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