2014年10月5日日曜日

御嶽山(大田区)周辺で暗渠を歩く

場所: 日本, 御嶽山駅(東京)
御嶽山に行ってみました。 とはいっても、長野県木曽郡王滝村のそれではなく、東京都大田区の御嶽山駅周辺の事です。 御嶽山駅の名前の由来は、駅そばの御嶽神社に由来し、木曽御嶽の分社です。

…それだけでは街歩きブログの記事として尺が足りなすぎるので、窪地の暗渠を歩く遊びをしてきました。


御嶽山(木曽)と御嶽山(大田区)の関係は


御嶽山駅
御嶽山駅
大田区の東急池上線に、御嶽山駅があります。

御嶽山噴火のニュースを見た後「そういえば、大田区にもあったな」と思い出し、行ってみる事にしたのです。 木曽御嶽山と関係があるのかも知りたかったですし。



御嶽山駅周辺は、ちょっとした商店街となってますが、イオンがでかい顔をしている印象です。


そしてイオンのそばにあるのが御嶽神社。

御嶽山駅の名前の由来も、この神社です。

駅のすぐそばで商店街や住宅地はとても現代的ですが、神社の境内は、無数の石碑に、夫婦松など… 長い時の流れと静寂と神秘が感じられる空間でしたよ。 あと狛犬が何気にイケメンでした。




では、御嶽神社と木曽御嶽山の関係は…と言いますと、どうやら関係があるようです。

公式サイトによると、当時は嶺村の小さな神社だったのが、木曽御嶽山の修行者が訪れたのをきっかけに、信者が増え、大きな社殿を建てるとともに木曽御嶽山の御霊を勧請したそうです。 ( http://mineno-ontake.com/ )

木曽御嶽山の修行者が訪れる前から、この村では木曽御嶽山を信仰していたのか? 嶺村という村の名前は木曽御嶽山を指していたのか? それとも別の山の山岳信仰だったのか? それは分かりませんが…


しかし嶺村という名前は現在でも、北嶺町・東嶺町・西嶺町として受け継がれています。

ちょっとした偶然が重なる事で、街の名前や歴史が形作られていくわけですねぇ。



さて、御嶽山駅周辺の街の様子を… と言いたいところですが。

格子状の区画に、ごくごく普通の一戸建て住宅が立ち並ぶ町であり、その写真を並べても、面白くありません。

窪地の暗渠を歩くのだ


(この地図は{国土地理院 基盤地図情報(数値標高モデル)}{国土地理院 電子国土Webシステム}{カシミール3D}を使用しています)

なので、窪地の暗渠を歩いてみることにしました。

赤丸の部分です。



格子状に区画整理されてる街の中に、斜めに走る歩道。

窪地に流れる雨水や下水を流すために、斜めのままにせざるを得なかったのでしょう。

これが自然のチカラというもの。 すべてが人間の手によって改造されたように見える住宅街にも、抗えない自然のチカラを垣間見ることができます。


…そして、この荒れ放題っぷりも、自然のチカラ(^_^;)

雑草は生え放題だし、投棄された自転車が、いくつもありました。


今は暗渠化されて遊歩道になっていますが、昔は開渠でした。

東京時層地図というアプリで昔の地図を見ると、開渠は川として描かれているので、一目で分かります。 いや、ほんと、神アプリです。


部分的に階段になってます。


電燈も備え付けられているので、夜も安心して歩ける…のかどうかは、不明です。


…こういう、利用者の少ない遊歩道は、いっその事、立入禁止にしたほうが経済的なのでは?


広い道に出ました。 しかし、暗渠は続いています。

どこでしょうか?


答えは歩道の下です。

歩道は元々、川だった。 これは今回の記事のキーワードです。


川は蓋をされ、歩道になる



別の場所の暗渠散歩もしてみました。


(この地図は{国土地理院 基盤地図情報(数値標高モデル)}{国土地理院 電子国土Webシステム}{カシミール3D}を使用しています)

御嶽山駅の西側にある、この窪地です。


ではスタート。


たまに一般道と並走します。
歩道部分が、昔の川かと思われます。


立派な車庫をもつ一軒家がちらほら見えるのは、ここの住所が田園調布だからでしょう。





あかるい住宅地の裏側に押しやられた陰。 それが、暗渠遊歩道。


熟れた柿が落ちていました。



あかるい生活の陰の部分が、この真下に流れている…

しかし、あかるい生活を維持するために必要なものです。

その隠された陰の有機性に惹かれて、私は暗渠遊歩道を好んで歩くのかと思います。





ずらりと並べられた猫除けペットボトル。


これが猫除けに効果が無い事は、もう有名だと思うのです。

なので私は、これは猫除けではなく「世の中には猫が嫌いな人もいるんだ!」という近隣住民へのアピールなのだと解釈しています。


ただ写真だけ並べててもアレなんで、ちょっとしたクイズをしましょう。





暗渠は、どこを通っているでしょうか?

ヒント。 道の広さをよく見てください。










これが正解。

この道で歩道が広くとられているのは、真ん中の区画だけ。

なぜ、そこだけ歩道が広いのか? それは、川に蓋をして歩道にしたからなのです。



正直、私はこの場所を見つけて、脳汁がブジャー!って出てきました(# ̄∀ ̄#)

普通の人はここを見ても「ここ、一部分だけ歩道が広いなぁ」としか思わないでしょう。 あるいは「将来的にこの道はすべて歩道を広くする予定なのかもしれないけれど一部分しか用地買収できてないんだなぁ」と考える人もおられるかもしれません。

…そうじゃないんだなぁ。 ここの歩道が一部分しかない理由は、然るべき歴史があるんだなぁ。 そして、それが分かるのは、自分ぐらいしかしないだろう!秘密を知っている少数は俺だ!という快感!




第2問。 暗渠はどこを通ってる?



はっきりいって、こちらのほうが簡単ですよね。


これが正解。

ここも、すごく分かりやすく、歩道=暗渠 となっています。


暗渠は大通りの先も続いています。


もう少しお付き合いを(^_^;)



ここもやはり、歩道=暗渠ですね。


歩道だけが脇をそれます。



広い道に出ました。


この先も暗渠は続きますが、歩道と車道が並走する、さほど面白くないエリアが続くので、ここで記事は終わりにしようと思います。


フォーマルな蛙である
フォーマルな蛙である

最後は、御嶽山駅の東部で見つけた、かにくぼ公園にある「タキシードがキマってる蛙の像」で締めたいと思います。


今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



より大きな地図で 「尊い東京の姿」一覧地図 を表示

0 件のコメント:

コメントを投稿