2014年12月21日日曜日

新小岩の街並みと、昔の面影

場所: 日本, 新小岩駅(東京)
前回は江戸川区平井でしたが、今回は葛飾区新小岩です。 平井の隣駅です。 はいそうです、同じ日に散策しました。

駅周辺は東京らしい風景の繁華街。郊外は格子状の区画に住宅が立ち並ぶ普通のベッドタウン。 ですが、そんな新小岩でも、昔の面影はありました。 公園となった西井堀、戦前の住宅団地、そして、スバル飲食街…。


駅ビルは無いけど、新小岩は街だ。 あたりまえだ。


新小岩駅南口
…駅が簡素で癒されるわぁ( ̄∀ ̄)

平屋2階建ての新小岩駅。 ルミネだのアトレだのといった駅ビルはありません。



とはいえ、駅そばには大きなテナントビルが鎮座しております。

サイケデリックともとれる外観のギラギラ感も相まって、(あるいは、バブル景気のような派手さと 虚無感と懐かしさをあわせ持つような)、まるで「俺たちは新小岩に可能性を感じたんだぜベイベー!」と主張しているようにも見えます。


JRとしても「もう新小岩には十分に民間の店舗があるから、アトレを作っても利益が見込めないなぁ」と考えているのかもしれません。


駅前だけではなく、南にのびるアーケード商店街もあります。 ルミエール。

衣料用洗剤っぽい名前ですね。

もしくは、ティッシュペーパー。


もしかしたらJRは「ルミエールとルミネは名前が似てるしなぁ」と考え、出店を躊躇しているのかも…

いや、それは無いですよね。


アーケードの外も、飲食店がいっぱい。

東京の街の繁華街らしい、ごちゃごちゃした感じです。




当たり前ですけど、街なんですよね。

ここは東京23区。 JR駅のそばは、お店がいっぱいあって当然です。


昭和の忘れ物 スバル飲食街


…とはいえ。
寂しい所も発見してしまいました。


スバル飲食街。

看板のフォントといい、ネーミングといい… THE・昭和


…しかし、肝心の飲食店は… ほとんどありません。

お世辞にも、飲食「街」とは言えない状況。



大都市東京の23区でも、時代が変わり、ライフスタイルが変化し、需要が無くなれば、寂れてしまう…

諸行無常ってやつですなぁ。


それでも残っている「スバル飲食街」の門は、まるで昭和の忘れものです。


北側の住宅街の風景




新小岩駅の北側。住宅街のエリアに来てみました。

(駅南の写真よりも空の色が明るいのは、気のせいではありません。こちらを先に歩いたんです)



格子状の区画に、住宅が立ち並ぶ、ごくごく一般的な街です。

家の佇まいも、ごくごく一般的な下町中流かと。

この地図は{今昔マップ on the web(c)谷 謙二}{国土地理院 電子国土Webシステム}{カシミール3D}を使用しています。
この地図画像の元である地図は、国土地理院の地形図[2万5000分の1 東京首部 昭和5年測図 昭和7年6月30日発行]です。
格子状の区画というのは、元々、田畑が広がっていたエリアに見られます。

耕地整理で格子状の区画ができ、その形が、現在まで引き継がれているわけです。 もちろん、道路幅の変更などはあったと思いますが。

反対に、区画が有機的でぐちゃっとしているエリアは、昔もそこに集落があった場合が多く、やはり、その形のまま現在まで引き継がれているわけです。



新小岩駅ができたのは(Wikipediaによると)1928年(昭和3年)

隣駅の平井駅と小岩駅に比べると、開業が遅いです。 約30年の差があります。 だから「新」小岩なわけですね。



…この写真は、新小岩らしい。 なんとなくですが、そんな感じがします。

まっすぐな道。 飾り気の無い集合住宅。 そして、全体的に青みがかかったモノトーンの世界。


公園として残る、西井堀


この地図は{今昔マップ on the web(c)谷 謙二}{国土地理院 電子国土Webシステム}{カシミール3D}を使用しています。
この地図画像の元である地図は、国土地理院の地形図[2万5000分の1 東京首部 昭和5年測図 昭和7年6月30日発行]です。

昔の水路は、今も形を残しています。


西井堀せせらぎパーク。



なんだか、すごく盛ってません?

高度経済成長期の川は臭かったですから、それに蓋をしたかったのは分かりますけど、ベンチがあり、植木もデザインされ、謎のモニュメントもそこかしこにあり…

とはいえ、改めて地図を見ると、西井堀せせらぎパークのそばは公園が見当たりません。 緑も少ないです。 

そう考えると、これぐらい盛ってもいいと納得できました。 しかもこの道は、新小岩駅へまっすぐ進む道。 公園を歩きながら通勤通学できるというのは、なかなかいいじゃないですか。


昔の住宅団地跡を見る愉しみ


この地図は{今昔マップ on the web(c)谷 謙二}{国土地理院 電子国土Webシステム}{カシミール3D}を使用しています。
この地図画像の元である地図は、国土地理院の地形図[2万5000分の1 東京首部 昭和5年測図 昭和7年6月30日発行]です。
戦前の地図をよく見ると、なんだか不思議なエリアを発見。

ここだけ住宅が密集しています。


別の地図を見ると「豊園住宅」という文字が見えました。 都営住宅なのか…同潤会のような社団法人の住宅なのか… それは分かりませんでしたが。



戦前の建物など、残っているはずもありませんが、区画はそのままの事が多く…

家と家の間に走る、細い路地。 これに、名残を感じることができるのです。


頭の中で「3丁目の夕日」のような昭和の風景を思い浮かべ、目の前の景色に投影してみる…

…という遊びは、どうでしょうか。


自分は3丁目の夕日は見たことないんですけど、昔の地図を眺めていて、住宅団地を見つけると、ついつい行ってみたくなるんですよね。


今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!



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